AI・自動化
AIを入れたのに仕事が減らない
自動化したはずの作業が、確認や修正として別の場所へ移っていないか。
いま起きていること
AIによって作成や検索にかかる時間は短くなったが、確認、修正、例外対応、説明に使う時間が増えている。全体として仕事が減っていないように感じられる。
この状態で分けて見たいこと
- AIによって短縮された作業
- AI導入後に新しく増えた作業
- 出力を作る人と、最終確認する人
- 通常処理と例外処理
- 修正そのものと、修正理由の説明
- 作業時間と、判断に使う時間
- AIが処理した範囲と、人が責任を負う範囲
現在立ち上がりやすい見方
AI導入によって作業そのものが消えたのではなく、確認、判断、例外処理、説明へ負荷が移っている可能性がある。処理が速くなった部分と、その後に人が引き受ける部分を分けて見る必要がある。
その見方が成立する条件
- 作成時間の短縮より、確認と修正の増加が大きい
- AI出力の最終判断を行う人が限定されている
- 例外発生時の処理基準が共有されていない
- AIが生成した理由や根拠を、人が再確認する必要がある
- 出力数の増加に対して、検証可能な人員や時間が増えていない
- AI導入前後の作業を、同じ作業分類で比較できていない
- AIが処理しても、結果責任は従来の担当者に残っている
この見方では残るもの
- 確認作業を分散しても、最終的な責任が一人へ戻る場合
- AIの精度が向上しても、採用可否を説明する負荷が残る場合
- 通常処理は速くなったが、例外対応の経験が形成されなくなった場合
- 作業時間は減っていても、割り込みや再確認によって集中が分断される場合
- AI利用者ごとに出力や確認基準が異なる場合
- 顧客、制度、契約上、人による確認が外せない場合
- AI導入によって増えた成果物が、本当に必要な成果物か確認されていない場合
- 削減された作業が、別の人や別部署へ移っただけの場合
まだ確認できないこと
- AI導入前後で、作業時間が実際にどの程度変化したか
- 確認、修正、説明、例外対応に使う時間
- 誰の前で処理が止まりやすいか
- どの種類の出力で差し戻しが多いか
- 例外がどの程度反復しているか
- 判断理由がどこへ記録されているか
- AIを使わない場合と比べて、総負荷が増減したか
- 担当者不在時にも同じ処理を継続できるか
- AI導入によって、失われた経験形成の機会があるか
次に見られる断面
- 一週間だけ、短縮された作業と増えた作業を別々に記録する
- AI出力の作成者と最終確認者を分けて見る
- 通常処理と例外処理を分けて記録する
- 差し戻し理由を三つ程度の型に分ける
- 判断理由が残る場所だけを確認する
- AI導入前の一件と、現在の一件を比較する
- 担当者不在時の処理経路を確認する
- AIを使わなかった場合に発生していた作業と比較する
- 現在はこれ以上開かず、同じ状態が再発するかを見る
今回はここで閉じる
再び開く条件
- 確認待ちや差し戻しが再び増えたとき
- 特定の担当者が不在になり、処理が止まったとき
- AIの導入効果を社内外へ説明する必要が生じたとき
- AIの対象業務を追加するとき
- 新しいAIやベンダーへ切り替えるとき
- 同じ例外が繰り返されたとき
- 出力数は増えたが、成果が増えていないと感じたとき
- 別の担当者も同じ負荷を感じ始めたとき